決定力不足に悩むのは無駄か?

僕は海外に出てから

点を取ることや攻撃的にプレーすることを

自分の仕事として始めました。

それは

自分が選手として生き残るためであり

チームが勝つためであり

何より飽きがこないし

できたら嬉しい、気持ちい、清々しい

というただ単純に面白いと感じるからでもありますが

サッカーの醍醐味と向き合うこと

勝敗に直接関係することを

日々考えることで

結果的には

サッカー全体のこととか

もっと言えば

自分の人生も考えるようになったし

サッカーって奥深いな

と日々感じています。

そうして

真剣に向き合う中で

いろんな自分の中にある限界や

制約が見えてくるのですが

その限界や制限を越えていく作業が

僕は好きという

若干のMっ気が

相変わらず毎日サッカーボールを蹴る

原動力になっています。

それは別にどうでもいいとして

自分の中にある限界や

制限とは何かといえば

考え方や価値観です。

なぜこれを見直したり

変えていくかというと

『プレーも結果も変わっていくから』

というのが僕の持論として

あるのですが

僕が持っていた考え方や価値観の中に

『日本人は決定力不足』

という

刷り込まれたものがありました。

これはほかの外国人選手と

競争する中で

かなりデメリットに

働いていました。

なんでデメリットに働くかというと

 潜在意識に

『おれ(日本人)は決定力不足だ』と刷り込まれていると

頑張ってもその通りの行動を取ってしまうからです。

仮に

シュートを決める能力やチャンスがあっても

その刷り込まれた価値観通り

ポストに当てたり

GKの正面に蹴ったり

空振りしたり

点を決めれないという

行動をとってしまう。

つまり

『得点力不足な自分(日本人)』という

セルフイメージと行動の整合性を無意識に取る。

これは脳科学とかコーチング理論なのですが

なんの話をしたいのかというと

これまで僕が疑問に思ったことの一つ。

『決定力不足って何?決定力不足って本当?』

ということを

僕の一つの意見として

僕なりに考えて

調べてわかった

僕自身の 『決定力の本当』

について書いてみたいと思います。

これは31になったけど

まだまだ伸びたいので自分の意見を整理しつつ

いろんな意見もさらに取り入れるという

まさに自分のために書いています。

もちろん

海外でプレーしたいという

若い選手からの連絡を

最近いただくようになったし

グローバル化した世界で

これから即戦力外国人として生きてかなきゃいけない

人も増えていくと思うし

それを踏まえても

 どのジャンルでも

『決定力』を求められるともうので

今回の話が

役に立てればと思ってもいます。

 ・・・

さて

日本の決定力不足という表現ですが

僕が小さい頃

日本がワールドカップで戦うようになってから

聞かれるようになったかなと思います。

世界にはすごいFWがいて

それが日本と世界の差。

そういう感じだと思います。

サッカーというスポーツは

相手よりも1点でも多く点を取るか

相手より1点でも失点が

少なければ勝つゲームです。

野球やバスケットなどのメジャースポーツに比べて

得点数が少ないスポーツであるサッカーにとって

得点は貴重であり

点を入れることができる選手は非常に貴重です。

だからこそ得点シーンは

観る人を感動させるし

得点によってチームを勝利に導く選手は

どの国でもいい待遇で契約を結んでいます。

メッシやスアレス、イブラヒモビッチなどなど

世界を見渡せば

毎試合のように点を決める

『決定力の高い』選手が存在します。

日本には世界のトップで活躍するFWが

いないかもしれないけど

日本人は

『決定力』が低いのでしょうか?

むしろDF組織が徹底されているJリーグで

一瞬のチャンスをものにし

点を決めることができる日本人FW選手は

どう見ても決定力が高いのでは

と最近思っています。

さらに

サッカーは選手間でのコンビネーションや

チームの戦術、

グループの連携・駆け引き、

などなど

単純に個人の数字だけで

得点というものを判断できるものでもありません。

ですが今日は

世界のFW選手の数字を元にしても

決定力について書いてみます。

・・・・

まずそもそも

決定力という定義が何なのか。

僕たちははっきりと知りません。

そう

『決定力』とは曖昧な

”謎の言葉”です。

ひっきりなしに

この”謎の言葉”が

テレビで聞かれるのは

使い勝手がいいからだ思います。

「今日勝てなかったのは”決定力”の差ですね」

と言えばごもっともなのですが

このような

”一般的に”とか

”常識”とか

”謎の言葉”を

自分自身で定義していくのは

周りに流されずに選手としてプレーを

創っていくだけでなく

生きていく上で大事だと思うので

僕の考えで定義してみると

『決定力』とは

『チャンスを確実にものにする力』

という意味だと理解しています。

前述のように

サッカーでは1点が

ほかのスポーツに比べて

勝敗に大きく影響します。

ということは

サッカーはそもそも得点があまり期待できないので

失点を防ぐことで勝率を上げる

というのが基本にあると思います。

現に僕は日本、パラグアイ、

ブラジル、タイでプレーしてきましたが

どの国のチーム練習でも

守備練習、守り方の動きは

かなりやります。

逆に攻撃に関しては

最後は選手の創造性に任せるという

監督やチームが多いです。

美しいサッカーをして

たくさん点を入れて勝つという理想も大事だが

守って負けないという現実を見るとき

守備に意識がよっているチームが多く

0-0の状況や

実力が拮抗している状況では

得点シーンは訪れずらいです。

そういう万が一の

『チャンスを確実にものにする力』

=『決定力』

とすると

『決定力』

=ゴール数➗打ったシュートの本数

 

 で出てきます。

つまり

『何本シュート打って何本入ったか』

その割合が高い人が決定力が高いという

一番わかりやすい『決定力』のものさしになると思います。

ここで少し古いデータですが

2010年から2014年までのOPTAが提供しているデーターによると

2010年以降

2014年までで公式戦で291得点を決めている

世界一のサッカー選手

リオネル・メッシ、

メッシのデータを見てみると

メッシのシュート成功率は20~23%

さらに

 メッシの1試合の得点期待値

(1試合にどれだけ得点できるか)は1.0~1.2点で

毎試合必ず1点は取るであろうと

期待できることになっています。

この数字は

世界のトッププレーヤー達と比較して

飛び抜けています。

だけど僕はこのデータを初めて見たとき正直

『以外と少ないじゃん』と思いました。

それまで

メッシといえば毎回ハットトリックしているような

イメージを僕は勝手に抱いていたので

『メッシは激しく徹底マークされているのに

これだけ点を決めているんだから

少ないチャンスを確実にものにしているはずだ』

・・とすれば

『彼が放つシュートは

必ずゴールを捉えてしまうほどの精度、

一打必殺的なシュートなんだ。』

そう勝手に思っていました。

もちろん

メッシのシュート精度は驚くほどのものだと思います。

Youtubeで見るシュート練習とか

試合映像を誰が見ても

キックの精度はすごいことは一目瞭然でしょう。

だけど

このデータによると

メッシのシュート成功率は試合平均20~23%

つまり

『メッシでも1点取るためには5本も打たなきゃいけない』

ということです。

このデータを知った当時

僕は安心しました。

そのとき

僕は点が取れないことで悩んでいました。

試合で決定的チャンスを外した時には

外したシーンを何度も思い返して

『なんであんなチャンスをものにできないんだ』

『やっぱりおれは決定力不足なんだ』

と自分を責めて

『次来たチャンスには絶対決めなきゃ』と

 力が入って決まらなくなり。

さらに

『決定力を上げるためにシュート練習しなきゃ』と思って

がむしゃらに打ちまくって疲れ

疲れて精神的に余裕がなくなり

チャンスの場面でまた緊張する

という負のサイクルにも陥りました。

・・・

続く

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