僕の中で
サッカーが上手くならない自主練習
サッカーが上手くなる自主練習
というのがあるのですが
・・・
ってなんでいきなり
こういう話かというと
「どういう自主練をしたらいいですか?」
というご質問を頂いたので
今日はQ&Aという形に
しようと思います。
さて
僕が気づいた
“上手くならない”自主練方法は
『最後の一本決まったら上がる方式』の自主練。
逆に
“上手くなる”自主練方法は
『最後の一本外しても上がる方式』の自主練
です。
なんだそれって
感じだと思いますが
まず最初の
『最後の一本決まったら上がる方式』
というのは
僕がずっとやっていた
上手くならない方法です。
これは
文字通り
シュート練習でも
パス練習でも
クリア練習でも
ディフェンス練習でも
最後いい形でできたら
終わりにするということです。
これは上手くなりません。
なんでかというと
最後の一本が決まるまで
という
“無期限にする”と
脳がボケて
集中力がなくなり
一本一本の質が
下がってしまいます。
その結果
なかなか
シュートが決まらず
時間だけが無駄に過ぎて
体を酷使します。
逆に
『最後の一本外しても上がる方式』は
最初から
打つ本数や時間を
決めてあるので
一本一本にかける集中力と
質が変わります。
・・
さらに
『最後の一本決めたら上がる方式』の
もっとも悪いところは
“いい気分で練習を終わってしまう”ということ。
『えっいいイメージで
終わったらいけないんですか?』って
思う人も
いると思いますが
例えば
『最後1本決めたら上がる方式』の
シュート練習で
最後100本打っても入らなくて
そして
肉体的にも
疲れてきて
でも
シュート決まるまで終われない
と思って
仮に
101本目決めたとしたら
『よくやった』と思って
終われます。
『いい形で終われた』という安心感と
ゴールできた達成感と
『なんとなく高揚感といい気持ち』で
練習を終えれます。
だけどこの
“よくやったという達成感”と
“なんとなく高揚感といい気持ち”
というのが
非常にくせ者。
そもそも
人は肉体的に
苦しい練習や状況が続くと
エンドルフィンという
脳内麻薬が出て
気持ちいいと感じるように
なっています。
ランナーズハイとかは
まさにこのエンドルフィンの効果
らしいのですが
エンドルフィンが出て
気持ちいいと感じると
その長時間のきつい練習を
また繰り返したくなります。
脳内麻薬と言われるのは
常習性があるからです。
つまり
苦しく長い練習はきついんだけど
それを続けると
気持ちよくなってしまう。
そうすると
またその長いきつい練習を
しようとしてしまいます。
でも
長くてきつい練習が
夢を実現したり
目標を達成するわけではありません。
点を取りたいのであれば
シュート練習するたびに
上手くなって
得点確率を上げて
いかなければいけません。
だけど
『最後1本決めたら上がる方式』だと
練習時間が長くなり
肉体的な負荷が上がるだけで
質は下がる。
だけど
無駄な達成感。
『おれはやってる』感とか
『あいつ頑張っているな』という
周りからの承認に
満足するけど
実際に上手くなっていない
コツも何もつかんでいない
という状態になってしまいます。
そして
本来の目標がボケて
やること自体が目標に
すり替わってしまいます。
確かにやらないよりは
練習をした方がいいけど
『最後の1本決めたら上がる方式』は
結果を出すための
上手くなるための練習が
ただやっているだけで
気持ちいからやっている練習に
なってしまいます。
でも
『最後の1本外しても上がる方式』
だと
最後一本外して
いい気分じゃなくても
上がらなきゃいけません。
練習時間は短いので
監督やスタッフからは
『あいつは練習嫌いか?』とか
『あいつは全然練習しないな』
と思われる評価が下がる
こともあります。
だけど
周りのそういう批判や
いい気持ちで終われず
モヤモヤのまま練習を切り上げる
ことが
次の進化に非常に重要です。
なぜかというと
その失敗と悔しさによって
『どうしたら入るか』と
考えることが
できるからです。
点を取るという
明確な目標がある。
けど
最後一本決めれなかった時の悔しさは
実際の試合のプレッシャーが
かかった大事な場面で
外してしまった時と
同じ悔しさを
味わいます。
僕は
練習後しばらく悔しくて
仲間と話せない時もあります。
でもそれが
よく言われる
“本番と同じように練習する”ということ
だと僕は思います。
『悔しい!』
だから次の日の練習で
上手くなるために
家で秘策を練ります。
シュートを決めることが
できるであろうアイディアを
たくさんひねり出し
そして
次の日の練習で
トライします。
コテンパンに
失敗した次の日は
いい緊張感で
すごく上手くいくことは
しばしばあります。
そうやって
実際の試合のような緊張感で
プレーしていくと
自然と引き出しが増えて
実際の試合でも
無意識にシュートを
決めるようになっていきます。
上達の度合いは
数十倍です。
上達というより
日々進化していく感じです。
・・・
中途半端な達成感や
長時間のきつい練習で得られる
周りの監督やスタッフからの
『お前頑張ってるな』という
承認を
得たい気持ちを抑えて
悔しさの中で
モヤモヤの気持ちを抱えて
短時間で
グラウンドを
後にするということは
つまりは
この失敗や
今はできない自分を受け入れ
それでも
昨日より今日
今日より明日
確実に近づいて
夢を実現し
自分は絶対そうなると
信じるからこそ
できること。
練習は試合のように
試合は練習のように
『最後の一本決まらなくても上がる』
それでは今日も最後まで
観てくれてありがとうございました。